日本でテロが起きる可能性について『青山繁晴 壊れた地球儀の直し方』
アメリカの大統領がトランプになって、日米関係や世界のバランスがどのようになっていくのか疑問を持つ日々です。政治や国際関係に疎いためか、輪郭のない不安があります。
そんな時に読んだからか、記憶に残った『壊れた地球儀の直し方』。新書なのにぶ厚い。政治的に議論がある自衛隊や憲法について触れおり、この本を出版するのは勇気がいるのではないかと思います。
要約
今までアメリカに防衛を任せてしまったことで、自国について考えてこなかった日本にテロの危機に警鐘をならす。アメリカが崩れてきた今、日本が自立した国として生きていくことを説得していく。
わたしたち国民の代わりに安全保障を担ってくれるお上もそのお上の代わりに日本を守ってくれるアメリカも、もはやあやふやな存在に過ぎない。長い歴史のなかであやふやで来た私たち国民が明瞭な存在変わるときが到来した。
それが、超国民である。
テロの可能性について考えさせられる
なにかの受け売りですが、たいていの本(小説を含む)は読者に何かを説得するために書かれているのかと思います。ただ、簡単に一言で説得するのは難しいから「本」という文章の集合体を使うのかと思います。
私が生きている間は、テロは日本で起きないのではないかと思っていますが、この一冊で変わりました。今はテロが必ず起こるとまでには至っていませんが、起こる可能性は大いにある考えてしまいます。つまり、
著者である青山さんの話が勝手な推測とかでなく、多くの関係者から話を聞き、それが本著になっているからでしょうか。説得力があります。
本著で扱っているテロについて補足をすると、今日いわれているISのテロではなく、北朝鮮のテロについて可能性を語っています。
自分の頭で考える
2020年にはオリンピックが開催されます。このことはテロの可能性が高まる大きな要因となるのではないでしょうか。
そのなかで自分たちで、日本を守るようにしていけばよいか考えなければならないのかと思わされます。
では、実際どのようにすればよいのか。
そのことについて本書では特に言及がありません。よくある「選挙にいこう」といった話はありません。
ここから自分で考えることの始まりです。