世辞ではない
最近『嫌われる勇気』と今回紹介する『人を動かす』を同時進行で読んでいて思ったことを書きます。この二冊を食べ合わせが悪いです。
要約
人を扱いについて書かれた本です。もしかしたら、以前の上司は、これのどれかを用いて私に接していたので、気持ちよく仕事ができたと思っています。
本の成り立ち
この本は人間関係について講演会をしていたカーネギーが良いテキストがなく、講演会のたびにカードをつくり、それをまとめたものです。最初はパンフレットくらいだったのが、講習会の回を重ねるたびに15年後にはこの本になったそうで。
一つの原則に対して、自分や他社の体験談を例にとり話を展開していくので、説得力のある事例が大切であり、それを集めるの時間がかかるのでしょうね。
どうしていくか
本書にいくつもの原則が出てきますが、私は一番『重要感を持たせる』というのが大切なのかと思います。字面で『重要感を持たせる』って書くと伝わりづらいですが、その人が特別で私や世界にとって重要だと思わせることなのかと思います。
私の経験ですが、この本を読んでから、飲み会に行くと話の幅が広がりました。少し、人と話すのが楽になります。自分がすこしでもその人のことをよい印象をもっていると賞賛する言葉ってすらすらでるものだと思いました。自分の性格とあっている社交術を手に入れた気がします。
ただ、いつも仕事様子を見てる人にはすごいと思っていることを伝えることができますが、知らない人は難しいですね。あと、あくまで好かれたい人に使う人との接し方なので、好かれなくてもいい人には使わなくてもいいのかと思いました。確かに、この人に好かれるのは、あと一年くらいは得かもしれないけど、そこまでしなくてもいいと思う時があります。世辞はいいたくない。
お世辞と感嘆の言葉とは、どう違うか?答えは簡単である。後者は真実であり、前者は真実でない。後者は心からでるが前者は口からでる。後者は没我的で、前者は利己的である。後者は誰からも喜ばれ、前者はだれからも嫌われる。 ---p44
では長所をどう知る
人間はなにか問題があって心がそれに奪われている以外は、たいてい、自分のことばかり考えて暮らしている。そこで、しばらく自分のことを考えるのをやめ、他人の長所を考えてみることにしたらどうだろう。他人の長所がわかれば、見えすいた安っぽいお世辞など使わなくて済むようになるはず。 --p46
おそらく、この域までいけるかが勝負だと思います。